ランニングフォームの教科書➁

2021年1月22日

地面を強く蹴って前に進む!
ランニングフォームの教科書後編!

地面を強く蹴って颯爽と駆け抜けたい!
トップランナーのように膝を畳んで脚を前へ運びたい!

後編ではその動きの修得について解説していきます!
前編でも腰高フォームの修得や着地に関しても解説しいるので合わせてご覧ください!
ランニングの教科書前編

格好良いフォーム修得のためには、まず
正しいランニングフォームを具体的にイメージすることが大事!

ランニングフォームを細かく分解し、
着地から蹴り出し、前への引き付けまで
6つに局面を分けて解説しております! 


徹底的に動作を分析するからこそ
ピンポイントに課題改善をすることができて
高い結果が生まれます!

前編の簡単な復習

6つの局面に分解するとお伝えしましたが、
前編では➀~➂を解説しました!
1番目は
着地の手前の瞬間「フットディセント」で
手前への引き込み動作が重要でした! 


2番目は地面の着地する瞬間「フットストライク」で
衝撃吸収が起きる局面
足首の機能を利用して重心の移動が重要でした!


3番目は体重がしっかり乗り込む「ミッドサポート」
骨盤の位置と膝の向きが重要でした!
この局面が腰高フォームかどうかの見極めるポイント!


4番目以降の局面をこれからみていきましょう!

④テイクオフ


踵が浮き上がる瞬間の局面!
浮き上がるからテイクオフって名前です!

飛行機の離陸と踵の離地をかけて...

フットストライクからミッドサポートまでに
着地の衝撃をうまく吸収してきました!
その衝撃を逆に力発揮に転換していくことが求められる局面です!

この局面のポイントは、
踵が浮く手前の瞬間に、地面を押し込むことで 
その反発を活用して踵を浮かせること!

逆に反発を使えずにふくらはぎを使って、爪先立ちのように踵を浮かしてしまうと
ふくらはぎが疲労してしまいます。

「踵を押し込む」って表現が分かりにくいと思うので補足しておきます。

この動作はつまり、地面に向かって蹴り出す動きのこと!
地面を蹴ることで反作用として押し返される力が足首に加わり踵が浮くのです。

ミッドサポートで、骨盤をしっかり前傾させることによって
もも裏とお尻をストレッチさせました!
その伸ばした筋肉を地面に向かって蹴り出すために活用します!

これが着地の衝撃の吸収をうまく力発揮に転換できているということ!

もし、

・ふくらはぎが張りやすく疲れやすい
・地面を強く押す感覚が分かりづらい
・ストライドが伸びない

などの悩みのある方は
この局面に問題があるかもしれません!

トレーニング方法

おすすめの方法は、
その場で弾む動きです! 


壁ありでも無しでも構いません。
足首に力を入れずにリラックスをしてその場で連続で弾みます!
反発をうまく感じられるかと思います!

⑤フォロースルー

脚が最大限伸び切ったポイント!
後方へ行ききってから切り返しで脚を前方に引き上げる動きになります!


この局面で重要なのは
止める力!


立った状態で  
後方へ脚を動かすと結構後ろまで
上げることができますよね?

股関節を後ろに動かせる可動域というのは、
本来とても小さいのですが
それでもかなり後ろまで動かせることができるのは
腰を反らすことでごまかしている動きなのです。
 
 
この腰反りが出てしまうと            
フォロースルーの位置が後方に行きすぎてしまい
前への引き上げ動作が遅れ、ピッチの低下につながります。

これを止める動きが骨盤の「後傾」の動き!
前傾が重要だとよく聞くかと思いますが、この局面では「後傾」が重要
腰反りを抑えてもも裏とお尻の筋肉にスイッチを入れます!

・腰痛で悩む方
・足の引き上げがスムーズにいかない方
・切り返しが苦手な方
はこの局面に問題があるかもしれません。

トレーニング方法


レッグレイズ 
仰向けで
両膝を曲げた状態で脚を上げます!
そうすると自然と骨盤が後傾で背中の空間がなくなります
この背中の空間を潰したままで脚をゆっくり下ろします!
空間を空けすぎてしまうと腰痛やランニング中の反り腰につながるので注意!

余裕のある方は膝を伸ばして行いましょう!

➅フィードフォワード

切り替えの瞬発性が重要な局面!
脚が後方にあるフォロースルーの局面から
一瞬で脚を前方に引き上げます!

ここで活躍するのが腸腰筋!

先ほど骨盤を後傾させると言いましたが、
この後傾の状態が
腸腰筋を最大限ストレッチさせることができます。
伸ばした腸腰筋を一気に縮めることで素早い脚の引き上げを実現します!

腸腰筋がうまく働かないと
太もも前の「大腿直筋」という筋肉が過剰に働いてしまいます。
この筋肉は、「膝を伸ばす」という働きがあります。


前に脚を引き上げるときに        
最初に膝を曲げて踵をお尻に引きつけて、コンパクトに膝を畳みます。

先ほどの大腿直筋が過剰に働いていると
膝を伸ばす働きがあるためうまく畳むことができなくなってしまいます!


・膝に痛みがある
・もも前が張りやすい
・足の回転が遅いと感じる
・踵をお尻に引きつけられない

そんな方はこの局面に問題があるかもしれません!

トレーニング方法


練習会などで見たことがあるかもしれません!
トゥタッチという動き!

爪先を上げて反対側の手でタッチする動きなのですが、
ポイントは足を最初に後ろに引くこと!

こうすることでフォロースルーの局面を生み出し
腸腰筋をストレッチさせます!
そこから瞬間的に足を前に振り上げます!

こうすることで瞬発的に足を上げられるようにしましょう!
瞬発的な引きつけが重要なだけですから、高く上げる必要はありません!

まとめ!


ランニングは反復動作でミッドサポートでは骨盤前傾でハムおしりのストレッチ、フォロースルーでは骨盤後傾が逆の動きの繰り返し!
このように6つの動きを分解して解説しましたがそれら全てが密接に関連しあってランニングの動きが作り出されます
一つの局面の一つの動作が悪いことに全てのフォームが崩れることも多々あります。
ただそこで全体だけを見て、動作を習得してもなかなか変えられない
関連しあっているからこそ
ピンポイントに課題点を見つけて解決していきましょう!
一歩に対して徹底的に改善を図るからこそ数万歩で活きてきます!