今回は一般ランナーによく見かけるランニングフォームの「脚が伸びきらないフォーム」の解説と改善方法について!
「 脚が伸びきらないフォーム 」と書きましたが、あまりピンと来ないかたも多いかもしれません!
自分ではなかなか気づきにくいフォームですが、「ストライドが短い」「スピードが上がらない」と悩んでいる方は、このフォームになってしまっているかもしれません!
一度チェックしてみてください!
脚を伸ばすというのは、
画像のように、後方に向かって、蹴りだす動きのことです!
地面を蹴って進むスポーツである以上、脚をしっかり後ろに伸ばして
可動域いっぱい動かしていく必要があります!
と、説明してもいまだにピンとこないかもしれません。
今回は、あなたがそのフォームになっていないかどうかを見極める
➀判別方法
➁そのフォームによるデメリット
➂そのランニングフォームになってしまっている原因
➃地面を強く蹴れるようになるための改善方法
までを解説していきます!
実は、脚が伸ばせないとパフォーマンスが下がるだけでなく、膝の怪我につながることも!!
また、意外なトレーニングで改善が可能です!
脚が伸びきってないフォームとは??
あまり聞きなれない言葉かもしれませんが非常に多く見られます
筋力が少ない方や女性に多い印象です!
膝が伸びていない
見るポイント・判断基準
見るポイントは蹴り出し(フォロースルー)の局面
股関節、膝、足首の3つの関節が伸びきっているかどうかで判断します!
ジョグであれ、スピード走であれ、どのスピードであってもこの3つの関節はしっかり伸ばす必要があります。
この3つの関節を伸ばすことを、トリプルエクステンションと呼んでいます。
蹴り出し時に股関節・膝・足首がしっかり伸びているかどうかが判断基準です!この3つの関節がしっかり伸びきることで地面を強く蹴りだせるため前方へ進むエネルギーを作り出せます。
どんなデメリット
このフォームが取れないことのデメリットを解説していきます。
浮けない??
1番のデメリットは、「浮けない」こと!
浮けない、すなわち、宙に浮く時間が短いということは、ストライドが短くなってしまいます!
ストライドというのは、1歩で進める距離のこと
ランニングは1歩の積み重ねですから、その1歩をどれだけ大きくできるかが重要です!
真上に跳ぶ走りでは、進めず、ただ単に上下動が大きいだけなので、おすすめはできませんが、
幅跳びのように前へ進みながら宙に浮く時間が長いものは良いことです!
適度に宙に浮くことができれば、落下するエネルギーをうまく活用できるので、ランニング効率を高めるためにも必要です!
強く蹴れない??
股・膝・足関節の伸びる力が、人間の関節の中で推進力を生み出す適した力となります。
それぞれが伸びないと、地面を強く蹴られないため、「太もも前」などの前に進むことに向かない筋肉に負担が増えてしまいます。
トリプルエクステンションが無いと、画像のように膝を内に向けて太もも裏の働きの代償をすることもあり、膝の捻じれにつながります。
膝の怪我にも関係しそうですよね??
なりやすい方・原因
それでは、このフォームになりやすい方はどんな方が多いのか、どんな原因なのか解説していきます!
➀蹴りだす筋力不足
このフォームは女性に多く見られます!
一番の原因は宙に浮かせるだけ「蹴りだす」ことができないから。
つまりは、ハムストリングや大殿筋の筋力不足が原因なのですね。
女性は男性と比べ、体の特性上、筋肉量が少ないため、女性によく見られるのですね!
ですので、蹴りだす筋力が足りず、どうしても脚を伸ばしきり、宙に浮く前に、脚を前に引き上げてしまうのです。
股関節の可動域制限
股関節の前側の筋肉(腸腰筋)が硬く、短くなってしまって、脚を後ろに伸ばせない場合もあります。
3つの関節を伸ばすと言いましたが、1番大事なことは、股関節の動き。
試してみれば分かりますが、股関節を後ろに引けば自然と膝、足首は伸びてきます。
現代社会では、座り仕事などで、股関節の前側(腸腰筋)が硬くなり
後ろに伸ばしづらくなってしまっています。
筋力の前に、筋肉の硬さが動きを制限してしまっているかもしれません。
➂下腹の腹筋不足
もう一点は、下腹の腹筋不足です!
脚を後ろに伸ばす時に、体幹部分も安定させる必要があります!
この動きの場合、特に重要なのは下腹の腹筋で、骨盤を「後傾」させる働きがあります!
「腰高のフォーム」の記事を見て頂いた方は、前傾やら後傾やらややこしくなってしまうかもしれません。
詳細はまた別記事で解説するので、今回は「後傾」が必要なのだと思って下さい!
その後傾がスムーズに出ない(下腹腹筋が働かない)と、体幹が安定せず脚が後ろに伸びません!
脚を後ろに伸ばすトレーニング!
原因が分かったところで、その課題に合わせてトレーニング・ストレッチをしていきましょう!
どれかだけというより、3つとも起きてしまっている場合があるので、これからお伝えする全てのメニューを行いましょう!
➀お尻・太もも裏筋のトレーニング
➁股関節前ストレッチ
下腹腹筋トレーニング
ランニングに近づける動き作り
硬くなった筋肉を伸ばし、問題の筋肉に刺激を入れたら、
最後に「ランニングに近づける」ためにスキップを行いましょう!
スキップと聞くと一見拍子抜けするかもしれませんが、多くの方がスキップをすると
自然と蹴り脚が後ろに伸びるのです!
私が、練習会などでスキップを取り入れるのはこういった理由からです!
まとめ
今回、一般ランナーによく見られる「脚が伸びきらないフォーム」について解説していきました!
自分ではなかなか気づきにくいフォームですが、「スピードが上がらない」「ストライドが短い」と悩んでいる方は一度チェックしてみてください!
脚をしっかり後方へと伸ばせないことで、宙に浮くほどの蹴りだしをすることが出来ず、パフォーマンスが下がってしまいます!
それでも前に進む為には、太もも前の筋肉に頼る必要があったり、膝に捻じれを生じさせてしまったりしてしまう可能性があります。
怪我や疲労の蓄積につながるので、お伝えしたストレッチやトレーニングで解消していきましょう!